駅デザ会議の経緯と『まちづくりビジョン』について説明する副会長 黒野有一郎
子供のころから豊橋のまちなかが遊び場であり、まちなかとともに成長した。その後、しばらく離れていて、30代で帰ってきたころにはモータリゼーションの真っただ中。駅に車の乗降場があり、まちなかへの人の流れは寂しくなっていた。本格的にまちに関わったのは、ココラフロントをつくったとき。駅前再開発は初めての事業であり、日本中ときには世界各地を回り、どのような場所にすべきか研究した。
多くの人の様々な意見をもらったなかで、いまの形になった。その時に特に意識したのは、豊橋駅を『東三河の玄関口』と捉えて、東三河の応接間をつくるということ。豊橋を訪れた方々が地域の人と共有の時間を過ごせる場にしたいと思った。それから10年。時代の流れもあり、ココラフロント周辺、まちなか全体で新しい店舗も増えてきたようであり、徐々にまちなか回帰の流れが生まれてきているように感じる。
東三河は山から海まで多様な環境がある。工場の印象も強いが、実際は農業・畜産業・水産業なども盛んで、食の生産地という魅力がある。食はその地域にしかない地場のものである。世界中の人が来たくなるような、地域の特色をもった地場のものが集約された『豊橋まちなかの場所』を作りたいと自分は思う。
魅力的な場所ができるためには、魅力的なコミュニティがその背後に必要だと思っている。このコミュニティを豊橋まちなか会議を通して作っていけたらと思う。様々な方が活躍できるようバックアップし、そのための舞台を作ること。そしてその仕組みを使って多くの方々に輝いてもらうこと。そんな事業をしていきたい。
本日、設立総会に参加された会員の方に限らず、豊橋のまちなかを魅力的な場所にしたいと願う全ての方のご意見、ご協力を頂きながら、思いを具現化できる組織にしていけたらと思う。
近年、多くの店がまちなかを離れていって、中心部にひとが集まらない状況ができている。何かしなくては、と色々な活動を行ってきたが、人の回遊は起きていない。行政も南口広場で様々な事業を行ってくれている。
また今回の豊橋まちなか会議設立とそれに伴う事業も大きな機会。豊橋のまちなかへ人の回遊が広がる動きを作っていきたい。
自治会長になって、それまで関わりのなかったまちなか活性に関わる活動に参加するようになって3年になる。自分が住んでいるところが変わっていくことに期待を抱いている。多くの人が訪れる楽しい場所にしたいと思って、これまでも関わってきた。
3年後には再開発の広場、図書館も完成する。一緒に楽しい場所づくりができたらと思っている。
九州から豊橋に引っ越してきたのが1993年。それから30年が過ぎた。当時から中心市街地の様々な事業に関わらせて頂いた。当時は、都心居住の重要性が叫ばれていた時期。都心部の再生計画を作って実施されてきたなかで、ようやく中心部の居住人口も増えてきている。長い年月をかけて、まちも変わってきている。
そうした背景には地元の方々の活躍があってこそだと思う。本会の設立・活動によって、豊橋のまちなかが益々発展することを祈る。大学からも次世代を担う精力的な先生方に参加してもらい、一緒に取り組んでいきたいと思っている。
豊橋まちなかの再生を、コミュニティという側面から考えたいという思いを伺い、お手伝いさせてもらってきた。これまでも本会議の設立のために、多くの方々のお話しを伺う中で、豊橋にはこれまでに無数の方々が多岐にわたるチャレンジをされてきた歴史が積層していることを知った。今後の事業展開にあたっては、この会議の会員はもちろん、思いを持たれている多様な方々にご参加頂き、一緒に考えて進めていけたらと思う。
世界的な潮流として、地域の様々な主体、組織、人々が協力して、地域共同体をつくり、地域の魅力を高めようという取り組みが多くなっている。豊橋まちなか会議もその潮流の1つである。これまで様々な機会で豊橋の個人、民間企業、大学、NPO、行政など、様々な専門性を持った方々とお会いした。そうした方々とともに、これまでできなかった魅力づくりを行って、東三河全体に波及していくゲートウェイのような『豊橋まちなかの場所づくり』を一緒にできたらと思っている。
※全会員の思いを聞くには、時間が足りませんでした。今後の活動の中で改めて、会員の思いをご紹介できたらと思っています。
今回、豊橋駅前大通地区に以前から関わってこられた企業、団体、自治会を中心に組織を設立いたしました。一方でこれまで部会員として体制や事業方針について検討して下さった方々、またワークショップで様々なアイデアを出してくださった方々にも、この組織を上手く活用して頂ければと思っています。今後、具体的な事業計画・実施をするなかで、お声をかけさせて頂きます。
そして、豊橋まちなか会議の事業方針と合致するアイデアに対しては会議のリソースを最大限使い一緒になって実現していきたい、と思っています。